オペレーションズ・マネジメント
私たちが提供できる価値
グローバルに展開し複雑に絡み合っているサプライチェーンは、地政学的リスクや消費者の多様化、業務の非効率性などの影響により年々不安定化しています。企業価値損失に繋がるリスクを最小限に抑え、サプライチェーンの強靭化を促すことが重要な経営戦略になります。
サプライチェーンのデジタル化は、サプライヤーから顧客まで、商流におけるEnd-to-Endをワンチームとして繋ぎます。情報が横断的に連携されることで業務の透明度は高まり、企業の迅速かつ正確な意思決定に寄与します。
業種・業界を問わずすべての企業が、業務効率性とCX(カスタマーエクスペリエンス)の向上を追求しています。コストとサービスクオリティのバランスを考慮した最適な選択をすることで、顧客第一主義のオペレーションが推進され、CXを高めることができます。
業務の一部に外部企業の専門性を利用することで、自社のコア業務に専念することができ、キャパシティを超えた、業務プロセスの高付加価値化を期待できます。BPOはコスト削減をしながらも、限られたリソースを戦略的に分配し生産性を向上させる注目の手法です。
製造業界は経済事情や環境規制などの外部要因からの影響を最も受ける業界の1つです。この環境下でも製造業を営む企業が生存するために、単一拠点におけるIndustry4.0の実現ではなく、生産性、労働力、サプライチェーンなど、オペレーション全体を環境に常に適合させることが必要です。
近年のオペレーション戦略は、海外拠点への進出・拡大によって複数拠点での需給調整を行い、市場動向に応じて生産するオペレーションへと転換しています。業務プロセス、ITシステム、企業文化を世界規模に標準化することではじめて、グローバルオペレーションが確立します。
モデルケース
インサイト
地政学リスクとは、ある特定の地域が抱える政治的もしくは軍事的な緊張の高まりが、地理的な位置関係により、その特定の地域の経済もしくは世界経済全体の先行を不透明にするリスクのことである。地政学リスクの高まりは、地域紛争やテロへの懸念などにより、原油価格など商品市況高騰、為替通貨の乱高下を招き、企業の投資活動や個人の消費者心理に悪影響を与えるなど多くの側面に影響をもたらす。今回は地政学リスクの影響を直に受けるサプライチェーンについて、地政学リスクとの関係性から今後のトレンド、日本企業が取るべきアプローチを考える。
日本の企業の多くはウォーターフォール型の組織であると言われている。中長期の経営計画を作成し、それに基づいて事業計画に定められた全社の目標をトップダウン方式で部門からチームへ落とし込んでいくマネジメント手法である。この中央集権型の組織はフレデリック・テイラー氏が提唱した「科学的管理法」が起源といわれているが、これは将来の経営環境が予測可能であり、また経営計画に遵守すれば業績が向上するという前提のもとにこのシステムが成り立っていたといえる。
金融活動作業部会FATFをご存じだろうか。FATFとはFinancial Action Task Forceの略で、マネー・ロンダリングやテロ資金供与への対策に取り組む国際組織である。近年ITの発達により国際的な金融の垣根が低くなり、同時にマネロン・テロ資金供与といった犯罪も国際化し始めている。そこで、そういった犯罪に対抗するために設立された国際組織がFATFである。現在、G7を含む36ヵ国・地域と2地域機関が加盟している。