サステイナビリティ・イニシアティブ
私たちが提供できる価値
脱炭素化社会の実現に向けて、多くの企業がステークホルダーと協働しネットゼロ移行に取り組み始めています。カーボンマネジメントの領域は拡大しており、単純なCO₂管理にとどまらず、CDPや気候変動情報開示への対策など、事業活動の基盤になりつつあります。
地球温暖化をはじめとする環境課題の深刻化は市場のルールを塗り替え、経済価値だけでなく社会価値も創出する企業活動の必要性が以前より要求されています。サステイナビリティを出発点とした経営戦略を描き、新しい時代の競争優位を目指すことが、これからの企業戦略の中核を担っています。
企業内部のオペレーションに生じる無駄には、環境負荷を引き起こしている可能性があります。オペレーションの非効率性による環境負荷を定量分析し、負荷を最小化する施策を行うことで、費用対効果と持続可能性を両立させたオペレーション改革が実現します。
成熟化した経済・産業において、大量生産・大量販売・大量消費といった従来のビジネスモデルは終焉を迎えます。企業における得意分野を活かし、創造力に富んだサステナブル商品やサービスを提供できる企業が、消費者のこれからのニーズを捉えることができます。
モデルケース
インサイト
現在世界経済は、株主資本主義からステークホルダー資本主義への転換を迎えている。2019年、米国大手企業のCEOらが所属する団体「ビジネス・ラウンドテーブル」は企業のパーパスについてこれまで掲げてきた「株主至上主義」を見直し、顧客や従業員、サプライヤー、地域社会、株主などすべてのステークホルダーを重視する方針を表明。これにはAmazonやAppleなど米大手企業181社のCEOが署名しており、これまでの短期的な利益を重視したものから、長期的視点に立った方針へと舵を切った。
地政学リスクとは、ある特定の地域が抱える政治的もしくは軍事的な緊張の高まりが、地理的な位置関係により、その特定の地域の経済もしくは世界経済全体の先行を不透明にするリスクのことである。地政学リスクの高まりは、地域紛争やテロへの懸念などにより、原油価格など商品市況高騰、為替通貨の乱高下を招き、企業の投資活動や個人の消費者心理に悪影響を与えるなど多くの側面に影響をもたらす。今回は地政学リスクの影響を直に受けるサプライチェーンについて、地政学リスクとの関係性から今後のトレンド、日本企業が取るべきアプローチを考える。
日本の企業の多くはウォーターフォール型の組織であると言われている。中長期の経営計画を作成し、それに基づいて事業計画に定められた全社の目標をトップダウン方式で部門からチームへ落とし込んでいくマネジメント手法である。この中央集権型の組織はフレデリック・テイラー氏が提唱した「科学的管理法」が起源といわれているが、これは将来の経営環境が予測可能であり、また経営計画に遵守すれば業績が向上するという前提のもとにこのシステムが成り立っていたといえる。